トップページ » Mix CD
Mix CD

Diggin' Kalimba~Tribute Mixed by MURO

EW&F×MUROジャケット写真取り上げたいアルバムは山のようにあるのだけど、今回は取り急ぎ告知的なものを。昨年デビュー40周年を迎えたアース・ウィンド&ファイア(EW&F)について、だ。昨年から今年にかけて、EW&F及びカリンバ・プロダクション関連の再発がソニー・ミュージックで行われ、今年の夏前には著名アーティストが選ぶEW&Fの名曲ベストを含んだ新作『Now Then & Forever』のリリースも予定されている(新曲“Guiding Lights”は発表済)など、彼らの周辺が騒がしい。

そんななか一連のリイシューの最後を飾ったのが、3月7日に一挙15タイトル発売となったEW&Fコロムビア時代のアルバム群。当時の日本盤ジャケットや帯を忠実に再現した紙ジャケ/Blu-spec CD仕様(DSDリマスタリング)での再発で、アルバムのベーシックな解説を金澤寿和氏と僕が手分けして書いた。加えて解説部分には、EW&Fに縁のある著名人のコメントも掲載。『All 'N All』(77年)など5枚のジャケットを描かれたイラストレーターの長岡秀星氏などにインタヴュー(コメント取り)を行ったのだが、そのうちのおひとりで『Head To The Sky』(73年)にコメントが掲載されたのが、King Of Diggin'ことDJのMURO氏。NYのハーレムでEW&Fの“Reasons”を聴いた時の衝撃など、興味深いお話をしていただき、取材も非常に盛り上がった。

その取材中、EW&Fのリミックスの話になり、そういえばSoul Source監修の『Soul Source~Earth Wind & Fire Remixes』(2002年発売)に意外にも(?)MURO氏が参加していなかったことを指摘。すると、「あれ、僕もやりたかったんですよ」とMURO氏。そこで、再発盤購入者のためのプレゼント企画を考えていたソニーの担当ディレクター氏に、「(リミックスではないが)MUROさん選曲のEW&FミックスCDを聴いてみたい」と提案したところ、MURO氏も「ぜひやりたい!」という流れに。かくして、いろいろな手続きを経て、MURO氏によるEW&F史上初となるオフィシャル・ミックスCD『Diggin' Kalimba~Tribute Mixed by MURO』が完成した(詳細はココで)。

ひと足先にラフを聴かせてもらったが、当然ながらMUROワールド全開の選曲&流れ。基調となるのは“On Your Face”的な明快さ、かな。ファンキーでキャッチー。EW&Fだけでなく、エモーションズやポケッツ、デニース・ウィリアムズ、DJ・ロジャースなどカリンバ・プロの曲も選ばれている。必携!…と言いたいところだが、先に少し触れたように、これはEW&Fの紙ジャケCD全15枚購入者のみにプレゼントされる非売品。そんな誰もが手にできないものを紹介するなよ…という声も飛んでくるかもしれないが、まあまあ、こういうこともありますよ。このミックスCDのために全部買いましょう!とは言いません。けれど、自分が関わった云々は別にして、今回の紙ジャケCDは永久保存盤となるはずの決定版。これからEW&Fを聴いてみよう/アルバムを揃えたいという方は、この機会に15枚ゲットしておいても損はしないと思う。何だかメーカーの回し者みたいだけど…仮に僕が学生でEW&Fのアルバムを持っていなかったらバイトして買ってたと思います。ミックスCDの応募締め切りは4月25日。

さて、そのEW&F、既に各所で報じられているように来日公演(詳しくはコチラ)が決定した。5月17日(木)、東京国際フォーラムで一夜限りのライヴ。ちょっと前にツイートもしていたのだけど、この日は70年代中期EW&Fのブレーンだったチャールズ・ステップニー(76年没)の命日にあたる。メンバーなどの詳細は未定だが、モーリス・ホワイトは不参加だろう。EW&Fとしての来日公演は2009年12月の公演以来2年半ぶり。個人的には、一昨年のEssence Music Festival、昨年7月4日のフィラデルフィアでの合衆国独立記念祭コンサート(この時のバック演奏はザ・ルーツ!)と、2年連続でEW&Fのライヴを観ているのだけど、フィリップ・ベイリーの息子(Jr.)もヴォーカルに加わったステージはなかなかのもの。モーリス不在は確かに寂しいけど、それはもう仕方のないこと。現在進行形のEW&Fを楽しみたいところだ。

ちなみに、MURO氏とは、また別のお仕事も一緒にさせていただいた。これは改めて紹介したいと思っています。



soul_ringosoul_ringo  at 04:16トラックバック(0) この記事をクリップ!